本番前についつい別のことをやっちゃう心理
こんにちは、カウンセラーの鈴木です。
試験の前日。
本番で力を発揮できるように、勉強内容の復習をして、早めに寝て体調を整えようと、考えますよね。
にもかかわらず。
気付いたら夜遅くまでテレビやゲームをやってしまっていたり、部屋の片づけを始めてしまっていたり・・・
そんな経験、ありますか?
こうして本番の直前に違うことをしてしまう人間心理を「セルフ・ハンディキャッピング」と言います。
本番で失敗して傷つくのを恐れて、自尊心を守るために予防線を張る行為で、これも人間ならば誰でも持っている心理だそうです。
私も結構ありますね。
絶対結果を出す!と決めている試験なら別ですが、例えば新規の営業先に訪問する前日に、YouTubeを遅くまで観てしまったりして、直前になって
慌てて準備するなんてことはよくあります。
セルフハンディキャッピングには2つ種類があって、1つが「獲得的セルフハンディキャッピング」で、上記のように直前にあえてゲームをやってしまう行為が当たります。
もう1つは「主張的セルフハンディキャッピング」と言って、試験前に「全然勉強してなくてさ~」とか「あんま寝てなくて体調悪いんだよね~」と周囲に予防的な発言をする行為です。
これも、自分が言われる側の時はめんどくさいなと思いますが、自分の立場だと言っちゃいたくなる気持ちわかります。
さて、セルフハンディキャッピングですが、失敗に対する予防線を自分や周囲に張るという効果があるだけではなく、かなり危険な効果もあると言われています。
それは、セルフハンディキャッピングを行うことで、実際に失敗が現実化しやすくなる、ということです。
思考は現実化する、と言いますよね。
これはスピリチュアル的な解釈をされているかたもいますが、そうではなく、失敗によって自尊心を失うのでは?とか周囲からの評価が下がるのでは?という不安や恐れが、逆に失敗しやすくなる行動を起こさせてしまう、ということです。
またセルフハンディキャッピングを続けると、失敗した時に自尊心が下がりにくくなるので、向上心やチャレンジ精神も減ってくる、という弊害もあるようです。
なので、過度のセルフハンディキャッピングは、仕事における業績や成長のさまたげになります。
自分の行動がセルフハンディキャッピングによるものではないだろうか?と自分に向き合い注意することで、そういった行動は減ってくるでしょう。